離婚の手続き|離婚をする際に知っておくべき手続きの流れ

離婚をする際の手続きや流れとしては、協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚の4つの方法があります。「協議離婚」は夫婦間の条件に合意ができ、市区町村役場に離婚届を提出して受理されれば成立する最もカンタンなもので、「離婚」の約90%が、この協議離婚で成立しています。

離婚の手続きが簡単で高額な費用もかからず、速やかに離婚が成立しますが、慰謝料などの話し合いが済んでいない場合でも離婚手続きが先行してしまう為、夫婦間の合意を得ないまま離婚してしまうと、後々トラブルになる可能性もあります。

離婚手続きの流れ

また、協議離婚で話し合いによる合意が得られない場合は、「調停離婚」「審判離婚」「裁判離婚」のいずれかの手続きに進んで行く事になりますが、調停前置主義により、離婚調停をやらずにすぐに離婚裁判をすることは禁止されています。

調停前置主義とは
「訴えを提起しようとする者は、まず家庭裁判所に調停の申立をしなければならない。」(家事審判法18条1項)という規定。

そこで今回は、離婚を決断してからの準備と手続きの方法、そして最短で離婚するまでに知っておいて欲しいことをご紹介しますので、ぜひ参考にしていただけると幸いです。

 

離婚の手続きに入る前に決めておくべき4つの問題

離婚の手続きを進める際に、まずは決めておかなくてはいけない事は「慰謝料」「財産分与」「親権」「養育費」の4つです。

この4つの項目を決めずに、その場の思い付きで離婚してしまうと後で後悔するケースが非常に多くなっていますので、参考にしていただければと思います。

慰謝料の請求に関すること

離婚の原因が相手の浮気や不倫、DVといった事で全面的に相手が悪い場合は慰謝料の請求が可能になります。慰謝料の請求は、離婚した後になってからですと慰謝料の請求そのものをうやむやにされる可能性もありますので、浮気、不倫、DV、モラハラなどで慰謝料の請求を考えているのであれば、離婚する前に行っておくと良いでしょう。

慰謝料の請求には証拠が必須

実際に慰謝料請求をする場合は、精神的苦痛を受けた原因を証明する証拠が必要となることに注意が必要です。特に不倫の証拠を取るためにはそれなりの期間が必要になりますので早めに対策しておいた方がいいでしょう。

財産分与に関すること

財産分与とは、結婚生活中に夫婦で協力して築き上げた財産を、離婚の際にそれぞれの貢献度に応じて分配することをいいます。これは法律で認められている権利ですので、きちんと夫婦間で取り決めをすると良いでしょう。

財産分与の対象となるもの

  • 現金
  • 不動産
  • 株式などの有価証券
  • 美術品や宝飾品
  • 家具
  • 年金
  • 退職金 など

財産分与の対象にならないもの

  • ・結婚前から所有していたもの
  • ・結婚後に相続、贈与で得たもの
  • ・日常的に各自が使うもの
  • ・自分のものから得られた収益
  • ・結婚前の借金
  • ・別居後に取得したもの
  • ・結婚する前に個人的に貯めていたお金
  • ・結婚する際に一方が実家から持ってきた家具家電
  • ・個人的に購入した有価証券
  • ・自分の親から相続した財産
  • ・洋服や化粧品などの個人的な持ち物

などがあります。

子どもの親権に関すること

もし未成年の子どもがいる場合、離婚をする際は親権者を夫と妻のどちらにするかを決めないと離婚することはできません。親権とは未成年である子供の生活全般(養育・財産など)を管理する親の責任ですので、親権の獲得を望んでいる場合は離婚前にきちんと決めておく必要があります。

協議離婚の場合、法律上、離婚時に決めるべきことは未成年の子どもの親権のみですが問題になるケースが多くあり、離婚届の欄に記載して提出しなければ離婚はできません。もし複数の子どもがいる場合、それぞれの子どもごとにどちらが親権者になるかを決定し、全員の氏名を記載しましょう。

親権者の決定をうやむやにしてしまうと、相手が勝手に自分を親権者として書き込んでしまう可能性がありますので、注意が必要です。

養育費に関すること

子供を引き取ったあと、養育費の不払いが問題となるケースが非常に多くあります。養育費は、あなたの子どもの生活費や教育費につかわれる費用です。夫婦間で子どもの生活を不自由がないものにするためにはどの程度の金額が必要なのか、きちんと話し合いましょう。

 

離婚の手続きと離婚方法の概要|3つの離婚手続きと進み方

離婚手続きの流れとしては「1:協議離婚」「2:調停離婚」「3:裁判離婚」の順で進んでいきます。

まずは、離婚する際の手続きと全体の流れを把握していきましょう。離婚の際の手続きは特に難しいことはなくありません。話し合いから始まり、夫婦間の合意が得られない場合は調停離婚へ。それでも決着がつかない場合は裁判により離婚をするという流れで進んでいきます。

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離婚の手続き1|協議離婚の進み方

夫婦間の話し合いで離婚する際に行われるのが協議離婚と呼ばれるものです。日本における離婚数全体の約9割が協議離婚で別れています。これは夫婦間の同意があれば、特に何の問題もなく、即日でできる離婚手続きです。

市区町村役場に備えつけてある「離婚届」に必要事項を記入し、夫婦の署名・捺印、成人の証人2名の署名・捺印。未成年の子がいる場合には親権者の選択をして、戸籍係に提出するだけです。

費用も0円ですし、最短で即日離婚できますので、特に親権や慰謝料など、金銭面の取り決めがない場合はすぐにでも実行できます。

協議離婚の進め方

  1. 1:市区町村役場の戸籍課に離婚届を取りにいく
  2. 2:離婚届に夫婦双方および証人として成人2名の各署名、捺印
  3. 3:未成年の子供がいる場合、親権者を決めて離婚届出用紙に記載
  4. 4:提出先は夫婦の本籍地または住所地の市区町村役場です。
協議離婚の注意点
※1:外国にいる場合はその国駐在の日本大使館又は領事です。
※2:本籍地の役所へ提出なら一通、他の役所の場合は二通〜三通
※3:本籍地以外の役所に提出する際は戸籍謄本一通を添付する必要がある

現在では、離婚届は1通という取扱いをする役所が一般的ですので、届出地の役所で確認するようにしましょう。離婚届の提出は、離婚する本人が行かなくても受理され、持参でも郵送でも可能です。

協議離婚の際に決めておくべきこと

協議離婚はもっとも手軽な離婚方法ですので、養育費、財産分与、また必要な場合には慰謝料の金額など、十分に取り決めないまま離婚をしてしまう傾向があります。また、一度離婚が成立してしまうと、相手も話し合いに応じてくれない可能性もありますので、以下のような取り決めはなるべく離婚前にした方が良いでしょう。

  • ・慰謝料について
  • ・財産分与について
  • ・親権・養育費の取り決め
  • ・面会交流権はどうするか など

取り決めの内容は離婚協議書と公正証書にまとめるのが便利

協議離婚の場合、離婚届に必要事項を記入し、署名押印すればそれで完了です。しかし、慰謝料や財産分与などの取り決めは口約束だけでは何の保障もありませんし、相手が約束を守らなければ意味がありません。

そういったトラブル防止の為にも、取り決めた内容は必ず離婚協議書にして、公正証書にすることをおすすめしています。

離婚の手続き2|離婚調停の進み方

協議離婚では話がまとまらない、あるいは夫婦の一方が離婚に応じてくれない場合などに行う離婚の手続きです。夫婦間のトラブルを家庭裁判所の調停委員という第三者を挟むことで進めていく離婚方法で、裁判とは違い、あくまで調停委員を交えた話し合いの場を持つ制度です。

あくまで夫婦間の意思を尊重するスタイルのため、最終的に夫婦双方の合意が得られなければ調停は不成立で終わってしまうので、どうしても離婚をしたいと希望される方は、さらに裁判離婚へと進むことになります。

調停離婚の進め方

  1. 家庭裁判所に調停を申し立てる。
  2. 妻と夫それぞれから調停委員が話を聞き、意見の調整を試みる。
    ※調停は平均4ヶ月以上|解決までの回数は6〜10回前後
  3. 両者が合意に至ったら調停成立とし、調停調書が作成される。
    ※合意に至らない場合は自動的に審判や訴訟へ移行します。

離婚調停の大まかな流れ

■1:離婚調停の申し立てに必要な書類を準備する
  • 夫婦関係調整調停申立書
  • 申立人の戸籍謄本
  • 申立人の印鑑
  • 相手の戸籍謄本
  • 年金分割のための情報通知書
■2:第1回目の調停
  1. 期日通知書(呼び出し状)による通知が来る
  2. 当日に裁判所に行き待合室で待機
  3. 申立人が先に呼ばれて入室
  4. 次に相手方が呼び出される

離婚調停では裁判所の調停委員との話し合いが基本になりますので、基本的に相手方と顔をあわせることはありません。もし顔をあわせることをご心配の方があれば、ご安心いただきたいと思います。

■3:第2回目以降の調停

第1回目の調停が終わってから第2回目の調停が始まるまで約1ヶ月の期間が開き、2回目も第1回目と同様の話が行われます。

■4:調停の終了

もし話し合いの結果条件が合えば調停は終了し、調停証書が作成されますので、あとは離婚届を出して離婚は完了になります。不成立の場合は離婚裁判の訴えを提起するか、再度協議離婚による話し合いを続けるという流れになります。

調停離婚にかかる費用

  1. 1:収入印紙代:1,200円
  2. 2:戸籍謄本取得費用(全部事項証明書):450円
  3. 3:切手代:800円前後
  4. 4:住民票取得費用:200円
  5. 5:弁護士を雇う際は弁護士費用

離婚調停を開くために用意する書類

  • ・夫婦関係調停申立書(離婚調停申立書)
  • ・夫婦の戸籍謄本(裁判所によっては住民票も必要)
  • ・収入印紙、切手
  • ・離婚原因の証拠となる書類
  • ・その他(陳述書・照会回答書・事情説明書) など

離婚の手続き3|裁判離婚(審判離婚)の進み方

協議離婚では話がつかず、調停離婚でもまとまらなかった場合の最後の手段がこの裁判離婚です。裁判所の判決で白黒をはっきりさせることで、離婚が認められる判決が出ればどんな場合でも離婚が成立します。

ただ、調停離婚まではどんな理由であっても(何となく離婚したいなど)離婚理由は問われませんでしたが、裁判離婚となると、法律で定められた離婚理由でないと離婚はできないのがネックとなります。

裁判離婚には法的な離婚事由が必要になる

裁判を利用して離婚の手続きを進める場合は下記のような離婚理由が必要になります。

  • ・不貞行為
  • ・悪意の遺棄
  • ・3年以上の生死不明
  • ・配偶者が不治の精神病
  • ・その他婚姻を継続し難い重大な事由

不貞行為に関しては不倫の証拠が必要になりますので証拠をまだ獲得していない方は浮気調査をして離婚の手続きと慰謝料請求に備えておくことをお勧めします。

お互いが納得して離婚するのであれば、どんなり理由であれ離婚することは可能です。しかし、相手が離婚に合意してくれない場合は,離婚調停や離婚裁判を申立てて離婚する必要が出てきます。この場合、上記の理由に限り離婚できると決まっています。

裁判離婚の進め方

  1. 1:裁判所に訴訟の申立てをします。
  2. 2:裁判期日に当事者双方が主張・立証をします。
  3. 3:当事者等に対する尋問の実施。
  4. 4:裁判所から和解の提示がなされる場合があります。
    裁判所の和解案に合意すれば和解により離婚が成立、慰謝料等の決定がされる。
  5. 5:和解が成立しない場合は裁判所が離婚の可否や慰謝料額等を判断します。
  6. 6:判決内容に不満がある場合は判決書の送達を受けた日から2週間以内に控訴を提起することが可能。
    ※裁判離婚にかかる期間は約1年〜2年ほど

裁判離婚にかかる費用

  1. 1:収入印紙代:13,000円〜
  2. 2:その他(郵便切手代として6,000円分)
■離婚裁判を自力で戦う場合
  • ・離婚をするだけの場合:13,000円
  • ・慰謝料などの請求もする場合:+1,000円〜
  • ・財産分与も請求する場合:1,200円
  • ・子どもの養育費も請求する場合:1,200円
  • ・切手代:6,000円程度 など
■離婚裁判を弁護士に頼む場合
  • ・相談料:0円〜10,000円
  • ・着手金:20万円〜40万円
  • ・基本料金:30万円〜60万円+実費
  • ・成功報酬:10万〜20万円(獲得金の10%〜20%)
  • ・親権や養育費の獲得をした場合:10万円〜20万円
  • ・財産分与の獲得をした場合:獲得金の10%〜20% など

弁護士が絡むと金額が高額となりますが、裁判では弁護士の力を借りることが必要になりますので、弁護士の無料相談などを活用しながら、弁護士費用や裁判を有利に進めるにはどうすれば良いのかを検討していただくのが良いかと思います。

 

離婚届を提出する際の流れと必要な手続き

協議離婚、調停離婚、裁判離婚のいずれかで今後の内容を決めたら、次に離婚届を書いて一番近い役場の戸籍課に提出します。ここでは離婚届の書き方と、協議離婚なのか裁判離婚なのかで一緒に提出する書類の有無が変わることがありますので、確認しておきましょう。

離婚届の書き方

離婚届の書き方でミスをする可能性は極めて低いと思われますが、滅多に書くものではないと思いますので、確認しておきましょう。

  • ・届出の日付を記入
  • ・指名、生年月日の記入
  • ・住所を記入
  • ・本籍を記入
  • ・父母の氏名(続き柄)を記入
  • ・離婚の種別を選択
  • ・婚姻前の氏にもどる者の本籍を記載
  • ・未成年の子の氏名
  • ・同居の期間を記入
  • ・別居する前の住所(別居していなければ空欄)
  • ・別居する前の世帯のおもな仕事を選択
  • ・夫妻の職業を記載
  • ・届出人の署名・押印

指定の書面に順番に記入していけば問題はありませんが、間違えた際は修正液を使和内容にするなどのルールはありますが、離婚届の「記入の注意点」に記載がありますので、そちらを参照してください。

離婚届と一緒に提出する必要書類

提出方法は郵送でも持参しても、第三者に提出してもらっても可能です。郵送の場合は、役場に届いたときが届出日になります。また、離婚方法によって、下記の書類を一緒に提出してください。

■協議離婚の場合

離婚届のみで問題ありません。ただ、提出者が本人であることを確認される場合もあるので、「パスポート」「運転免許証」といった本人確認書類を持参するのが良いでしょう。

■調停離婚の場合
  • 戸籍謄本:本籍がある市区町村の役所に届け出る場合は不要。
  • 申立人の印鑑:離婚届に相手方の署名捺印は不要。
  • 調停調書の謄本:離婚調停が成立すると取得することも可能(調停成立の日から10日以内に提出)
■裁判離婚の場合
  • 戸籍謄本:本籍がある市区町村の役所に届け出る場合は不要。
  • 申立人の印鑑:離婚届に相手方の署名捺印は不要。
  • 調停調書の謄本:離婚裁判が成立すると取得可能。
  • 判決確定証明書:判決確定後に裁判所へ「判決確定証明申請書」を提出することで取得可能。また、判決確定後、離婚が成立してから10日以内に届け出をする必要があります。

離婚届の提出方法

各市区町村役場の窓口で入手し、本籍か現在住んでいる市区町村の役場に提出します。提出先の役場が本籍地でない場合には、戸籍謄本も一緒に提出しましょう。

提出は夫婦揃って行う必要はなく、夫か妻だけが離婚届を持参、郵送、第三者に委託するなどの方法でも受理が可能です。ただ、郵送で提出する場合や代理人に提出して貰う場合は、不備があった場合にその場で訂正できないので、当事者が役所の営業時間内に提出した方が二度手間を防げます。

協議離婚の場合は証人も必要

離婚届提出時に証人欄への記載が必要になってくるのは、協議離婚で離婚が成立した場合のみです。離婚や裁判離婚では、夫婦の離婚問題を調停員や裁判官が間を取り持っているので、証人は必要ありません。

離婚届が受理されないケース

  • ・子どもの親権をどちらが持つか決まっていない場合
  • ・相手が勝手に離婚届を提出した場合

基本的にこの2つのうち、どちらかが不足している場合に離婚届は受理されません。

勝手に離婚届を提出された場合

協議離婚の場合、離婚届は書式さえ整っていれば受理されるため、配偶者の同意を得ることなく勝手に離婚届を出すことも可能になります。もし、勢いで署名・捺印して相手に渡してしまったけど取りやめたい、話し合いも終わっていないのに判を押してしまいそうな不安がある場合は、市区町村役場の戸籍係に不受理申出書を提出しておくことで、勝手に離婚届が受理されるのを防ぐことができます。

年間20万件以上もある協議離婚のうち、2万件以上について不受理の申出がされているのが実態です。

■離婚届の不受理申出書とは

不受理申出書(ふじゅりもうしでしょ)とは、市区町村役場の戸籍係に常備してある離婚届の提出を無効にする手続きをする際に利用する書面のことで、必要事項を記入して本籍地の役所に提出します。これで別の役所から離婚届が渡った際に、離婚届が受理される危険を防ぐことができます。有効期限は6ヶ月なので、心配がある場合は何度でも提出します。

詐欺や脅迫で離婚届が出された場合は取り消しや無効・追認ができる

詐欺や強迫による離婚は取り消すことができます。詐欺の発見、または強迫を免れた時から3ヶ月を経過したとき取消権は消滅してしまいますので、「離婚の取消し」があって初めて離婚の効力が生じなかったことになります。

離婚の意思は離婚届を提出時に存在することが必要になりますので、一旦離婚届を作成しても、離婚する気持ちがなくなれば、離婚届を提出するときには離婚意思がなければ、「離婚は法律上無効」になります。

この二つを行う手順は、家庭裁判所に協議離婚無効確認の調停を申し立てる必要があります。

■離婚の追認とは

例えば、離婚届が出されてから金銭を支払えと相手が請求し、それを受領した場合には、それが慰謝料や財産分与といった離婚を前提としたやりとりであったと認められてしまう可能性があり、無効な離婚届の追認(認めた)とみなされ、離婚届が有効になってしまう場合があります。

追認をした場合、離婚は届出の時から有効となり、詐欺、強迫による離婚も、もはや無効の主張することは不可能ですので、注意しましょう。

 

離婚後にやっておくべき7つの手続き

離婚届を提出して全て終了。となれば良いのですが、離婚の手続きが必要なのはむしろ離婚したあとであるといって良いでしょう。夫婦関係を解消するということは、予想以上に様々な手続きをする必要があります。

1:健康保険証の申請

離婚すれば、それまで入っていた夫の扶養から外れることになります。扶養から外れると言うことは、健康保険が受けられなくなりますので、健康保険証の発行する申請手続きを行いましょう。

病院の受診料10割負担はなかなかの出費になります。おそらく金銭的に苦しい方が多いと思いますので、健康保険証の手続きはできるだけ早く行うことをおすすめします。

2:国民年金の加入と変更

もし、あなたが就業していて、厚生年金に加入していれば手続きは特に必要ありませんが、離婚前に夫の職場の厚生年金に扶養家族として加入していた場合は、国民年金に加入する必要があります。

前年度の所得が一定金額以下の場合は、「保険料免除制度」という制度もあるので、役場の担当の方に相談してみると良いでしょう。後から保険料を納める「国民年金納付猶予制度」もあります。

3:戸籍の届け出と住民票の移動手続き

離婚を機に新たな住所へ転居する場合も多いと思いますが、その際は各役場に「転入・転出届」を提出する必要があります。新住所を本籍地として、戸籍を作る手続きを終えたとしても、自動的に住民票が移るわけではありませんので注意しましょう。詳しい手順や手続きの方法などは市役所の担当に相談してみると良いと思います。

4:運転免許証の住所・性の変更

管轄する警察署に住民票・新住所で送付されたはがき・公共料金の領収書などを持っていけばその場で変更してくれます。姓の変更や住所が変わっていない場合は特に必要ありません。

5:銀行口座の名義・住所の変更

口座関係は特に重要なものですので、離婚後はすぐにでも変更されることをおすすめします。

銀行口座変更にひつようなもの
「通帳」「取引印鑑」「本人確認書類(運転免許証・パスパート)」など

車の名義変更

例えば、財産分与として車を取得した場合は、離婚前の夫の名義の車を自分の名義に変更手続きする必要があります。車の名義変更は自分で行う事もできますが案外面倒ですので、業者に頼む事もできます。

名義変更ができる場所

車の名義を変更する場合は、管轄の運輸支局で手続きをする事になりますので、お近くの運輸支局を探して足を運ぶ必要があります。
全国の運輸支局の一覧

名義変更の手続きに必要な書類

種類 必要な書類
①印鑑証明 「新所有者」と「旧所有者」の両方が必要。
(発行から3ヶ月以内のもの)
②車庫証明書 「発行日から1ヶ月以内のもの」
駐車場の確保が必要になりますので、
車庫証明は管轄の警察署で取得しましょう。
車庫証明に必要な用紙
③譲渡証明書 旧所有者の実印を押したもの。新所有者の印鑑捺印は不要。
※譲渡証明書のダウンロード
④実印・認印 名義変更の新所有者の実印が必要になります。実印をもっていない方は印鑑登録を役所で行います。
⑤委任状 新旧所有者が2人一緒に名義変更手続きする場合は不要です。
※委任状のダウンロード
⑥車検証 車検証は名義変更時に有効期間のあるもの
⑦自動車税納税証明書 税金を納めた際の証明書
⑧自動車税・自動車取得税申告書 運輸支局に隣接する自動車税事務所に設置
⑨自賠責保険証明書 車検を行なっていれば通常はあります。
⑩移転登録申請書 運輸支局にて記入。
⑪手数料納付書 運輸支局にあります。
手数料500円
⑫自動車リサイクル券 自動車リサイクル料金を支払っている場合は必要。

 

名義変更にかかる費用

  • 自動車登録手数料:印紙代500円
  • 車庫証明代:申請し取得するまでの手数料2500円程度
  • 通常ペイント式ナンバープレート:1500円
  • 希望ナンバープレート:4500円

その他の名義変更手続き

  • ・クレジットカードの氏名変更・住所変更
  • ・生命保険の氏名変更・住所変更
  • ・パスポートの記載変更
  • ・電気・水道・ガス・電話の変更手続き

生命保険などの保険関連の変更を忘れる方が多くなっていますので、他に変更すべきものがないか気をつけてください。

 

離婚の手続きを最短で終わらせるには弁護士への相談がおすすめ

ここまでご覧になられた方はもうおわかりかと思いますが、最短で離婚するには「全てを協議離婚で決着させる」のが最も早い解決方法になります。しかし、今ご紹介したことを全て網羅するのは難しいかもしれません。慰謝料の額や養育費の算定などは分かっても、実際に行動できるのは一部の方がほとんどです。

日本の離婚は約9割が協議離婚とはいえ、後になってトラブルになるケースは後を絶ちませんので、ただ離婚するだけではなく、有利な条件で離婚をしたいなら、弁護士に相談をしてみるのが無難かと思います。

「相談だけなら無料」で引き受けて頂ける弁護士も多いので、まずはそういった弁護士に相談してみて、今後の方針を決めてみるのも良いかもしれません。

離婚トラブルの回避にも弁護士相談は有効になる

弁護士への依頼を検討しているけど、お金がかかりそうだと思う方は多いと思います。しかし、ここまで書いてきたように、話合いで離婚が成立しない場合は、調停を行わざるを得ません。

そのため、「本気で離婚しようと思っている方」「審判を有利に進めたい方」は、弁護士に相談されることをおすすめします。

弁護士に相談することでどんなメリットがあるのか?

弁護士が離婚手続きで登場するのは主に調停までもつれ込むような場合です。調停では第三者の調停員を交えて夫婦間の話し合いが行われます。この時重要となるのが調停委員に対する印象です。弁護士を同席させることは、調停委員に自身の本気度合いを印象づけることができます。

ただ、協議離婚の段階ではあまり考える必要はありませんので、今回の内容をしっかりと実践していただき、知識を深めていただくのが良いでしょう。問題は調停離婚となった場合です。

あなたの求める条件で離婚を成立させたい場合は、ご自身の力では限界を感じられることが予想されます。ある程度譲歩しても良いとお考えなら問題はないのですが、DVや浮気などのデリケートな問題が関わってきた場合は、絶対に無理をしないで下さい。
参考:離婚問題の解決を弁護士に相談・依頼するメリット

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

離婚の手続きをおさらいすると、まずは話し合いを行い、「調停離婚」→「離婚届の提出」という手続きの流れで進んでみると良いでしょう。事前の準備さえしっかりやっておけば、調停や裁判はそれからでも間に合います。

ただ、離婚はそう何度も経験するものではありませんし、いざ自分が体験するとなるとわからないことのほうが多いと思います。そういった時にこそ、「離婚問題が得意な弁護士」への無料相談を活用しながら、今後の対策を立てられることをお勧めします。

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ABOUTこの記事を監修した法律事務所

2016年1月に寺垣弁護士、佐藤弁護士の2名により設立。現在の在籍弁護士は14名(2018年1月時点)。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。