離婚調停にかかる期間と調停を最短で終わらせる為の全知識

離婚調停を行う際に多くの方が気になるのが、一体離婚調停にはどのくらいの期間がかかるのかということです。一般的に離婚調停にかかる期間は約半年から1年程度と言われていますが、期間に幅があるためどのようなことが原因で離婚調停の期間が長引いていくのかわからないといったこともあるでしょう。

そこで今回の記事では、離婚調停にかかる期間と、離婚調停の期間を決める要因、そしてできるだけ期間を短く済ませる知識についてご紹介していこうと思います。

 

離婚調停の期間|申し立てから調停成立までの平均

離婚調停にかかる期間は夫婦によって異なり、早ければ1回や2回の半年ほどで調停が成立することがありますし、多ければ10回以上(1年前後)かかる調停もあります。お互いにどうしても譲れないことがある場合や、話し合う内容が複雑であればその分期間は長くなりがちです。

離婚調停にかかる平均の期間は、申立てから約5ヶ月で、約半数が離婚成立となり、残りの半数は離婚が成立しないケースとなります。

離婚調停の申立てから1回目の調停が始まるまでの期間

離婚調停の申立てから1回目の離婚調停までの期間の長さは、だいたい1ヶ月になるのが一般的です。この期間を決める要因は、家庭裁判所の混雑具合となるため、大都市圏で調停を申立てると時間がかかってしまうことがあります。

離婚調停の順番は申し立てが行われた順番に決まっていくので、順番待ちが多ければ多いほど、長期間待たなければなりません。

2回目以降の調停にかかる期間

1回目の調停で合意できなければ、2回目の調停が行われます。調停と調停の間にはおよそ1ヶ月の期間が空けられることが一般的です。しかし、これはあくまで目安であるため家庭裁判所の混雑具合や、もし親権を争っているなら家庭裁判所から実態調査のための調査官が夫婦のもとを訪ねるため、次の調停までに時間がかかってしまいます。

もし、調停が不成立となりその後訴訟を行うのであれば、その分離婚までかかる期間は長くなるでしょう。

離婚調停が成立し離婚届を提出するまでの期間

離婚調停が成立すれば裁判所が調停調書を作成します。この書類は、離婚が成立したことや離婚条件が記載されているため非常に重要なものです。

この調停調書と離婚届を役所に提出すると、離婚が戸籍に反映されるのですが、これらの提出は期限があり、調停成立から10日以内に申立人が提出しなければなりません。この期限を守らなければ5万円の罰金が課せられるため注意しましょう。

離婚調停が不成立になり離婚裁判に以降するまでの期間

離婚調停が不成立となったケースでは、離婚裁判を検討することになります。ただ、調停が終わってから裁判に移行するかどうかは、すぐに決める必要はないので、一度ゆっくり気持ちを整理してから結論を出してもいいでしょう。

もし裁判に移行する場合、2週間程度で裁判の申し立てを行うと1,200円分の印紙代が安くなるので少しお得になります。

離婚調停全体の流れについては、「離婚調停の流れと離婚調停に有利な流れを作るためのポイント」で解説していますので、こちらをご覧下さい。

離婚調停期間の統計

平成27年の司法統計によると、婚姻関係事件の調停・審判の事件のうち、離婚調停は65,684件ありますが、それぞれの期間を分けると下記のようになっています。

離婚調停終了までの期間平均

  • 1ヶ月以内:4,205件
  • 3ヶ月以内:20,259件
  • 6ヶ月以内:23,536件
  • 1年以内:14,493件
  • 2年以内:3,068件
  • 2年を超えるもの:123件

参考:平成27年司法統計年報|家事編

離婚調停終了までの実施期日回数

  • 0回:4,615件(取り下げ:4,390件)
  • 1回:9,616件
  • 2回:14,767件
  • 3回:12,827件
  • 4回:8,756件
  • 5回:5,614件
  • 6回~10回:8,621件
  • 11回~15回:789件
  • 16回~20回:65件
  • 21回以上:14件

参考:平成27年司法統計年報|家事編

もし離婚裁判となった場合の期間

離婚調停が不成立になった場合は、離婚裁判を起こすことになりますが、離婚裁判になった場合は平均して10ヶ月以上の期間がかかると思って良いでしょう。

離婚裁判における第一審終了までの期間平均

平成23年の司法統計年報では、下記のようになっています。

  • 1ヶ月以内:1.7%
  • 1ヶ月超2ヶ月以内:4.7%
  • 2ヶ月超3ヶ月以内:6.9%
  • 3ヶ月超6ヶ月以内:21.9%
  • 6ヶ月超1年以内:32.4%
  • 1年超2年以内;27.4%
  • 2年超3年以内:4.0%
  • 3年超4年以内:0.8%
  • 4年超5年以内:0.1%
  • 5年超:0.1%

これから、平均的な期間を算出すると10~11ヶ月ほどになります。

離婚調停の期間を長期化させる要因になるもの

次に離婚調停が長引く要因になるものをご紹介しますが、離婚調停の期間の長さは,おおよそ,以下の要素で決まります。

当事者が参加できる日程がずれる

離婚調停の当事者は、離婚を争っている夫婦・調停委員・裁判官・弁護士などです。あまりありませんが、外せない用事が入ってしまう、他の調停が多くて日程調整ができないなどの状況が重なれば、調停期間が長くなりやすくなります。

調停する内容量と資料の準備状況

調停で主に争うのは、離婚するかどうか・親権・養育費・慰謝料・財産分与・面会交流権・年金分割などについてです。これらの話し合うべき内容が多ければ多いほど、単純に時間がかかってしまい、さらにそれらについてもめればもめるほど、調停にかかる期間が長引きます。

しかし、調停は長引かせることが目的ではないため、夫婦両者がまったく譲り合わないのなら調停は早期に不成立となり、少しずつ条件を譲れば長期化するのです。

また、財産分与や養育費などの金額を決めるには、預金通帳や源泉徴収票などの資料が必要であり、これらを双方が準備しておかないと協議することができず、時間がかかってしまいます。

離婚するかどうかをもめている場合

離婚調停の期間が長くなりやすいもう1つの状況は、そもそも離婚するかどうかでもめている場合です。一方は離婚したいのに、もう一方が同意しなければ協議離婚は成立せず調停離婚へと移行されます。

しかし、法定離婚原因を持たず離婚しようとしている場合、離婚に反対する側が頑なに離婚を認めなければ強制的に離婚に踏み切ることはできません。このようなケースでは調停の期間が長引くことを覚悟しておくと良いでしょう。

離婚に関するお金の問題

慰謝料請求や財産分与、年金分割など、お金に関する問題についての話し合いで決めなければならない争点が多いほど期間は長期化していきます。当事者間で離婚の条件に大きく条件が異なる場合は、早期に離婚調停成立とならず、不成立となるか、長期化する傾向があります。

養育費についての争い

子供がいる離婚調停は、親権をどちらが持ち、養育費を払うかどうかで争う期間が長期化しやすいです。離婚をしたくとも未成年の子供がいる場合は、どちらが親権を持つのか決めておかないと離婚が認められないため、離婚前に必ず親権者を決めなければなりません。

ただ、養育費は両親の収入や子供の年齢と人数によって、相場が定められているのでその相場で納得できれば短い期間で決まる可能性もあります。

親権で揉めている場合

離婚そのものや親権でもめているケースでは、調停機関が長くなりやすいです。離婚や親権をどうするのかが決まらなければ、養育費や財産分与についての話し合いが行えません。

この部分が平行線のままだと早期に調停が不成立となり、どちらかが折れれば金銭面の話し合いが始まり調停期間が長引きやすくなります。

 

離婚調停の期間を短くし最短で終わらせるためには?

では、長期化する離婚調停をできるだけ早く決着させるには、どのような方法があるのかをご紹介していきます。

調停委員を味方につける

離婚調停では調停委員が実質的に進行を担う役割ももっていますので、離婚調停でこちらの主張を通して有利かつ早期に終わらせる為には、調停委員を味方につけることが重要です。

離婚調停の申し立て書の内容を工夫する

離婚調停の申し立て書を調停委員は事前に確認することになりますので、離婚調停の申し立て書に書かれている内容が、あなたの第一印象を決定するにあたり重要な影響を及ぼします。

ただ、あまりにも相手の悪口を書き過ぎるとかえって印象が悪くなる可能性もありますので、言い過ぎは禁物です。

慰謝料や財産分与などのお金で争っている場合

離婚することには同意しており、調停ではお金の問題についてだけ争うケースでは、離婚調停の期間が短くなりやすいです。金額にはだいたいの相場があるため、特殊なケースでない限りその相場で落ち着きやすく、両者とも早く離婚したいと考えていることがほとんどであるため早期に決着がつきやすくなります。

金額で揉めるものは、財産分与・慰謝料・養育費です。夫婦でお互い財産状況がわかっているケースや相手が慰謝料の元になった不倫などの行為を認めていれば、その分早期に決着がつきやすくなり、離婚調停の期間は短くなります。

夫婦の話が折り合わない場合

家庭裁判所は調停で夫婦の言い分から落とし所を探りますが、夫婦お互いが最初からまったく折れない姿勢を持っているのであれば、調停しても仕方ないと考えます。そうなると、調停不調となり早期に調停が不成立となるため調停期間が短くなりやすいです。

離婚調停を途中で取り下げれば短期で終わる

調停は、結果が出るまで話し合いをしなければならないものではなく、ある程度話がまとまったと判断すれば、調停を取り下げて終了させることが可能です。取り下げるには申立人が取下書を提出する必要があります。

申立人にメリットがある状況まで話し合いができれば、無駄な時間を使わずに調停を取り下げて協議離婚を成立させるのもひとつの手です。

弁護士へ依頼すると比較的短期で終了する

弁護士に依頼すると費用がかかってしまいますが、その問題をクリアできるのであれば弁護士への依頼をおすすめします。調停は調停員が当事者の話を聞いて、問題の落とし所を探す場です。

そのため、弁護士を同席させることで、あなたの離婚への本気度を伝えることができるため、比較的短期間で離婚調停を終えることができる可能性が高まります。
参考:離婚調停を弁護士に依頼するメリットと費用|有利に進める全知識

 

離婚調停を弁護士に依頼する場合

離婚調停を弁護士に依頼する場合、必ず離婚問題が得意な弁護士に依頼する必要があります。弁護士と一言にいっても、さまざまな得意分野がありますので、あなたが争っている問題を得意としている弁護士に依頼するのが得策です。

弁護士の選び方

また、あなたが話をしやすい人柄の弁護士に依頼することも忘れてはなりません。調停をスムーズに進めるには、弁護士と一枚岩になっている必要があります。そのためにあなたが離婚に対してどのように考えているのか、プライベートなことでもなんでも話せるかどうかが重要なのです。

  • 離婚問題に注力していること
  • 過去に離婚調停などの実績がある
  • お互いに理解があること
  • 説明が明確でわかり易い
  • 着手金や報酬などの弁護士費用について説明がある
  • 弁護士との連絡が密にできる など

こういった項目を参考にしながら選んでいくことをおすすめします。
参考:良い弁護士を選ぶ基準

弁護士費用の相場

協議離婚では解決が難しく、弁護士に離婚調停の交渉などを依頼した場合、おおよそ下記のような費用がかかってきます。

  • 着手金:20~30万円
  • 報酬金:20~40万円

相談料は無料のケースが増えている

近年、弁護士への相談料は無料に設定しているケースは多くあります。理由としてはより一般の方の法律相談を身近にしていこうという弁護士会の意向もありますが、弁護士報酬規定という弁護士費用を一律で決めていた規定が廃止された要因も大きいでしょう。

いずれにしても、法律相談がより身近になったことは素直に歓迎すべき変化だと思いますので、わからないことがあれば弁護士の無料法律相談をうまく活用しながら進めていっていただければと思います。

離婚問題が得意な弁護士の探し方

弁護士を探す主な方法としては下記の5点があります。

  1. 知人や友人に紹介してもらう
  2. 弁護士会からの紹介
  3. 法テラスから弁護士を紹介してもらう
  4. インターネットから検索して個別の弁護士を探す
  5. タウンページの利用をする

どの方法が優れていて、どの探し方が悪いといったことはありませんが、おすすめの探し方はインターネットを使って多くの弁護士・法律事務所を探すことです。

離婚調停が得意な弁護士を探す場合は、「離婚調停 弁護士」などのキーワードで検索することで、最近はHPをもつ弁護士も一般化しているため、分野ごとに得意な弁護士を探すことができます。

また、「離婚問題が得意な弁護士のみのポータルサイト」を活用することで、だれが離婚に強いのかを迷う必要がない為、自分の好みの弁護士を探す上では非常にお役に立つと思います。

 

まとめ

いかがでしょうか?

離婚調停にかかる期間はだいたい半年で、調停を申し立てた約半数の離婚が成立する状況があります。そのため調停に発展すればすぐには離婚が成立しないことがほとんどであると覚悟をしておき、その間の生活をどうするのかしっかりと準備しておくといいでしょう。

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ABOUTこの記事を監修した法律事務所

2016年1月に寺垣弁護士、佐藤弁護士の2名により設立。現在の在籍弁護士は14名(2018年1月時点)。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。