離婚の原因|ランキングトップ10から見た離婚の悲しい原因

離婚の原因とされるものには男女で若干の違いがあります。価値観が違う者同士が一緒に暮らしていれば、その感じ方に差が出てきますので当然といえば当然ですね。

しかし、芸能人の離婚騒動でも度々話題に上りますが、男女共にぶっちぎりの離婚原因1位を獲得しているのが「性格の不一致」です。ではその2位以下はどうなっているのでしょうか?

今回は、厚生労働省が調査した司法統計(平成24年度版)を参考に、離婚の原因となる理由をご紹介していきたいと思います。

 

妻と夫の離婚原因ランキング

まずは夫と妻の離婚原因ランキングをご紹介しておこうと思います。

※離婚原因ランキング参照は、最高裁判所が開示している平成24年度司法統計のデータ(婚姻関係事件数)を参考にしています。

妻が主張する離婚の原因ランキング10

女性 件数 割合
1位 性格の不一致 21,446 22.9%
2位 暴力を振るう 14,167 15.1%
3位 生活費を渡さない 12,460 13.3%
4位 精神的に虐待する 11,381 12.1%
5位 異性関係 10,789 11.5%
6位 浪費する 6,535 7.0%
7位 家庭を捨てて省みない 5,165 5.5%
8位 性的不調和 4,045 4.3%
9位 家族・親族と折り合いが悪い 3,950 4.2%
10位 酒を飲み過ぎる 3,807 4.1%

上位にはDVなどの暴力や、生活費を渡さないといった離婚原因がきているのがわかります。意外かもしれませんが、男性の不倫や浮気は離婚の原因としては上位に来ていないといった結果になっています。

夫が主張する離婚の原因ランキングトップ10

男性 件数 割合
1位 性格の不一致 11,277 36.5%
2位 異性関係 3,193 10.3%
3位 精神的に虐待する 2,797 9.1%
4位 家族・親族と折り合いが悪い 2,744 8.9%
5位 性的不調和 2,288 7.4%
6位 浪費する 2,239 7.3%
7位 同居に応じない 1,825 5.9%
8位 異常性格 1,776 5.8%
9位 暴力を振るう 1,507 4.9%
10位 家庭を捨てて省みない 1,213 3.9%

男性の場合は逆に妻の不倫や浮気が離婚の原因として問題視していることが伺えます。

 

離婚の原因となるもの

仕事をしている男性が多い為、生活費を渡さないといった離婚原因はランクインしていませんが、代わりに家族や親族との折り合いの悪さといった者が上位に来ています。

ひと昔前は「嫁vs姑」といったことが親族との関係の悪さの定番でしたが、最近では男性の方が肩身の狭い思いをしているのかもしれません。では、離婚の原因となる理由を細かく見ていきましょう。

離婚の原因その1|性格の不一致

妻・夫ともにダントツの理由です。この離婚原因を聞いた方の多くは「結婚する前にわかるはず」「なんで結婚したの?」と思われるようですが、そんなことが言えるのは未婚の方だけでしょう。

結婚をすると家庭内で素の性格が出てきて、「付き合っている時はこうじゃなかった」「こんな一面は知らない・・・」など、些細なキッカケから「性格の不一致」を離婚理由にしてしまうようです。

離婚の原因や理由は特にないが別れたい場合に多い

なんとなく離婚したいと考えている人にとっては、この「性格の不一致」ほど便利な言葉はありません。なぜかというと、もっともらしく聞こえるからです。生まれも育ちも違う男女が一緒に暮らす以上、一つや二つ意見が合わないことがあるのは当たり前ですが、なんとなく嫌になったから別れるなんて言ったらどう思われるでしょう。体裁を保つ為に、都合の良い言い分ということです。

ちなみに、法律上においては性格の不一致だけでは正式な離婚の原因とは認められません。性格の不一致を離婚理由として認めてもらうためには,将来に渡って夫婦間の関係が修復のされる可能性がないことを証明する必要があるのです。

ではどうやって離婚するのかという疑問は「離婚したいけど理由がない時|計画的に離婚する為の知識7選」を参考にしていただくと良いと思います。

離婚の原因その2|暴力を振るう

暴力を振るう、DV(ドメスティック・バイオレンス)は、離婚に直結する原因でもありますが、暴行、傷害などの犯罪行為でもあります。以前では夫が妻を殴るということが多かったようですが、近年では妻が夫に暴力を振るうことも多いようです。

殴った方はすっきりするかもしれませんが、やられた方はたまりません。最悪の場合命の危険にさらされる訳ですから、離婚原因の上位にあがるのはある意味当然ではないでしょうか。

離婚の原因その3|不倫・浮気

浮気や不倫などの性的関係が原因で別れるのはわかりやすいパターンと言えます。夫が浮気しても1度くらいなら我慢するという妻も多いようですが、妻の浮気を許せない夫は結構いるようです。しかし、離婚の原因ランキングを見る限り、妻が別の異性に浮気をしたことが原因で離婚するというパターンが多い結果となっています。

なお、離婚する際、浮気相手などに慰謝料請求をすることが多くなりますが、浮気の慰謝料請求には証拠となるものが必要になりますので、もし慰謝料を請求しようと考えている場合は事前の準備をしておいた方が良さそうですね。

離婚の原因その4|セックスレス

「性的不調和」とも言われていますが、セックスを妻から拒否されるというパターンが多い結果となっています。性生活というものは、円満な夫婦の関係を続けていくために重要なことだと考えられていますが、理由もなく拒否をされるというのは、離婚の理由になり得ます。

セックスレスが、どの程度の頻度で行われていない状況を指すのかというと、1994年に日本性科学会が定義したものによれば、「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが1ヶ月以上なく、その後も長期に渡ることが予想される場合」とされています。ちなみに、法律上セックスレスが離婚の原因として認められるのは「できる状態なのにしない場合」です。

離婚の原因その5|家族・親族との折り合いが悪い

離婚原因を見てみると、近年では夫と妻の家族との間に抗争が発生しているようです。どんな男性が増加しているのかという問題よりも、近年の動向を見ると、むしろ変わった要因は妻やその家族の様な気がします。出来れば親戚と仲良くしてほしいと思いながらも、味方をしてくれない夫や妻を見ると、もう夫婦としては無理かなと感じることもあるようです。

離婚の原因その6|お金の浪費が激しい

派手に遊んだ結果、家庭に入れるお金がない場合や、借金などで生活も苦しいと言った場合が多いようです。あと多いのがギャンブルですね。どこからが浪費として離婚の原因になるかは各家庭によってまちまちですが、生活費すらままならない状況になってしまった場合などは離婚した方がお互いの為かもしれません。

離婚の原因その7|モラハラ、精神的な虐待

自分が良かれと思ってやることに対して、結婚相手からモラハラを受けるということは、残念ながらよく聞く話です。モラハラをする側はストレス解消にしている場合がほとんどで、無自覚でやっているケースはほとんどありません。「モラハラの特徴」でもご紹介していますが、モラハラが分かった時点で離婚をするのが賢明な判断かもしれません。

離婚の原因その8|同居の拒否

同居の拒否には「理由のない同居の拒否」と「姑との同居の拒否」の2種類があります。民法第753条には「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と定められているため、妻や夫が一方的な理由で家出をして戻らないという状況は「同居に応じない」同居義務違反ということになりますが、どうしても一緒に居たくないという場合は、もう離婚するしかないでしょう。

また、結婚した相手の親と同居しなければいけない場合、お互いに気を使ってばかりで、気持ちが休まることはありません。もし相手の親とうまく関係が構築できなければ、「辛い、離婚したい」と考えるのは自然な流れです。パートナーに相談しても「お前が我慢しろ」「親が大切なんだ」という冷たい反応では離婚への気持ちが加速するというものです。

離婚の原因その9|異常性格・思いやりがない

何をもって異常性格とするかは判断が難しいところですが、極めて自己中心的であったり、気に入らないことがあると喚いたり突然怒りだす、時には暴力を振るうなど、モラハラとDVの両方を兼ね備えた場合あり、「人格障害」と呼ばれたりします。

結婚してすぐの頃はあんなに優しかったパートナーが、今では全然思いやりを感じられなくなることは多くあります。お互いがそう感じた時に、もう一緒にはいられないと思い離婚することになるようです。

離婚の原因その10|家庭を捨てて省みない

「家庭を守るのは妻の役目」という考え方は少なくなりましたが、家事の一切を放棄する、子どもの世話を全くしないなど、お互い協力し合うという状況が作れないことが、「家庭を捨てて省みない」として離婚の原因となり得ます。

具体的には、夫が毎日のようにお酒を飲んで帰ってくる、妻は家事や子供の面倒を一人でみるというパターンが一般的です。逆に妻が家事を全然せずに家の中が汚い状態ということもあるでしょう。

これは総じて「悪意の遺棄」と呼ばれる行為に該当し、「同居事務違反に関する事情」「協力・扶助義務違反に関する事情」に違反しているとして、50万円〜300万円もの慰謝料を請求される原因となります。

 

法律上必要な離婚原因5つ

夫婦間の離婚原因をランキング形式で見てきましたが、上記の離婚原因はあくまで協議離婚や調停離婚の場合の話です。実は裁判になった場合は法律で定められた離婚理由が必要になってきますので、簡単にご紹介させていただきます。

配偶者に不貞行為がある時

不貞行為とは夫婦以外の異性との性交渉を言います。いわゆる不倫や浮気のことですが、裁判上の不貞行為というのは継続した肉体関係を指し、1回限りの性交渉では不貞行為とは認められず、これを離婚原因にするなら「婚姻を継続しがたい特別な事情」という例外に当てはめて離婚を認めることになります。

悪意の遺棄

悪意の遺棄というのは、扶養義務を果たさないことをいいます。簡単に言えば放置のようなものです。法律上、夫婦間は同居・協力・扶養をしなければならないと定められているため、一方がこれらを守らない状態を悪意の遺棄といいます。

3年以上の生死不明

突然の行方不明などから3年以上居所がわからない場合、離婚が認められることになります。3年以上の起算点は最後の連絡があった日、とされています。

強度の精神病にかかり回復の見込みがない

こちらには痴呆症などが該当しています。アルコール依存、ノイローゼ、ヒステリーなどは含まれません。

その他婚姻を継続し難い重大な事由

上記以外の事情がある場合はこちらになります。

 

離婚してしまう最も大きな原因は相手を理解しようとするから

離婚に至る原因の多くは「大したことのない理由」ですが、これが我慢できないのは「お互いの価値観を押し付け合う」から生まれる亀裂ではないでしょうか?

今回ご紹介した離婚原因は調停や裁判に申し立てを行った方々の理由ですが、申立てがなかった「協議離婚」で離婚した夫婦を合わせると約4倍の数になります。その多くが「性格の不一致」であることは間違いありません。

  • 「もっとこうしてほしい」
  • 「なんでこんな事ができないのか」
  • 「そんな考え方はやめてほしい」
  • 「これはこうあるべきだ」
  • 「なんでそう考えるのか理解できない」 など

相手に対して過度な期待や自分の理想を要求していることで夫婦間に意識の溝が生まれます。もともと価値観の違う者同士が一緒にいるのですから。そこにストレスを感じながら生活するのはもったいない事です。

「この人はこういう考え方をするもの」と割り切って接していれば、新たな視点を持てるきっかけになりますので、「価値観の違い」を受け入れて、「なんでこうなのか」という考えを理解しようとするのではなく「そういう考えもあるよね」と、お互いの違いを受け入れるのが、夫婦円満のコツではないでしょうか?

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今も昔も「性格の不一致」が最大の離婚原因であることは変わりませんが、異性や家族との関係を原因とする離婚の割合は減る傾向にあります。「夫の暴力」に関しても件数自体は多いものの、割合としては減少傾向にあります。

その代わり「精神的虐待」「生活費を渡さない」といった精神的な部分を原因とする離婚が増加していますので、日常生活においても「相手を思いやること」が離婚の原因を回避する秘訣ではないでしょうか?

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ABOUTこの記事を監修した法律事務所

2016年1月に寺垣弁護士、佐藤弁護士の2名により設立。現在の在籍弁護士は14名(2018年1月時点)。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。