モラハラによる離婚問題が得意な弁護士の探し方と選び方

モラハラで離婚するケースはここ数年で劇的に伸びており、その際に弁護士に依頼するというケースも大分一般化してきました。厚生労働省の平成27年の人口動態統計年間推計によれば、平成27年度の離婚数の推計は22.5万組で約“2分20秒に1組”の夫婦が離婚しており、離婚率は1.80という計算になります。

そのうち、家事事件として離婚調停に持ち込まれた65,684件中「精神的に虐待する」というモラハラの事案は「夫から:3,322件」「妻から:12,282件」で、全体の23.75%に上ります。
参考:平成27年司法統計年報|婚姻関係事件数

モラハラは何かと証明が難しく、離婚する際には専門的な知識をもつ弁護士に相談や依頼をされることをおすすめしますが、弁護士がいることでモラハラに対してどのようなメリットがあるのか、また、モラハラが得意な弁護士の選び方や探し方はどうすれば良いのか、詳しく解説していこうと思います。

 

モラハラで離婚する場合に弁護士に相談するメリット

まずは、モラハラに対して弁護士がどのようにあなたのお役に立つのかを見ていきましょう。

モラハラをする相手に離婚を認めさせやすくなる

モラハラの特徴」の一つに相手を無視するというものがあります。あなたがどれだけ離婚をしてと言っても、全く話を聞かず逆に罵られるというケースも多くあります。

とりあえずモラハラから逃れるために別居をしたとしても、それは一時的な避難に過ぎませんから、そこから離婚まで持っていくには調停や裁判を起こさなくてはいけないケースは多々あります。

モラハラが得意な弁護士に相談することで、そういった場合の対処法や、スムーズに離婚するまでのお手伝いをしてくれるでしょう。

モラハラによる慰謝料が請求しやすくなる

モラハラ(モラルハラスメント)は精神的な苦痛を与えるものですので、その損害賠償として慰謝料が請求できます。モラハラで離婚する際の慰謝料相場としてはだいたい50〜300万円程度となっていますが、モラハラを受けていた期間や精神疾患の有無、配偶者の経済力や婚姻期間などの要因で変動していくため、慰謝料は相場以下にもなりますし、場合によっては相場以上にもなりえます。

相場以上の慰謝料を獲得しようと思ったら、あなたがいかに大きな精神的苦痛を受けたのかを証明する必要がありますので、弁護士に相談することで、慰謝料の請求や相場以上に増額させるための知識を貸してくれます。

モラハラの証拠を集めやすくなる

もし離婚調停となった場合でも、必ずしも証拠が必要になるというわけではありませんが、モラハラの証拠があれば信用が増し、あなたの主張が受け入れてもらいやすくなります。つまり離婚の確実性と慰謝料の獲得が容易になるでしょう。

  • 配偶者暴力相談支援センターなどへの相談履歴
  • 嫌がらせの通話記録やメール
  • モラハラを受けた日時や場所、
  • 具体的な内容を記した日記やメモ
  • 医療機関の診断書 など

弁護士は、何がモラハラの証拠として有効になるかのアドバイスをくれます。

裁判となった場合に強い味方になる

モラハラ行為をする相手によくあるのですが、最初から離婚調停にも出席せず、調停を不成立で終わらせようとする行動に出ることもあります。そうなると離婚訴訟を起こして離婚裁判で争うしかなくなりますので、先ほどのモラハラの証拠を書面で揃える必要が出てきます。

裁判になる前にこういったモラハラの証拠を準備することで、離婚話を切り出してもスムーズに離婚裁判を進めることができます。裁判は半年から1年もかかる非常に長丁場なものですが、弁護士がいることでその期間を短くすることも可能です。

モラハラが得意な弁護士の選び方

モラハラに対して弁護士がどのようか効力を発揮してくれるかは以上の通りですが、では、弁護士を選ぶにはどのような基準見ていけば良いのでしょうか。もちろん相談する以上は優秀な弁護士を選びたいと思いますので、ここで解説していきます。

まずは弁護士の得意分野を確認する

現在、日本には36,415人の弁護士(2015年3月31日時点)がいますが、それぞれ得意とする分野を持っています。例えば、ストーカー関連が得意な弁護士がいたり、離婚関係でも不倫裁判が得意だったり、刑事弁護や交通事故が得意な弁護士もいます。

注意して欲しいのは、著名な弁護士だからといって、刑事事件が得意な弁護士にモラハラ離婚の相談をしても意味がないということです。モラハラ離婚を多く経験してきた弁護士であれば、モラハラ夫(妻)のパターンや手口などを知っていますので、弁護士に頼るならモラハラ離婚が得意かを確認しましょう。

モラハラを理解していること

モラハラという言葉が生まれたのはここ10年も経っていないくらいですので、弁護士でもあまりよくわかっていない人も少なからずいます。つまり、モラハラがどれほど精神的な苦痛を伴うのかわかっていない可能性があるということです。やはり、モラハラに離婚のある人に頼むこともポイントです。

もしモラハラが得意だと謳う弁護士に相談に行ったら「これまでの事件の中でひどいと思った事件はどんなものでしたか?」と聞いてみましょう。価値観の違いにもよるかとは思いますが、具体的にどう言った状況だったかと答えられる弁護士は良い弁護士と言って良いでしょう。

相談者の要望に沿った戦略を考えてくれること

依頼する前、相談の段階から相談者の意見を取り入れず、自分のペースで物事を進めるような方針の弁護士なら考え直すことをおすすめします。あなたの要望が聞き入れられなければ、あなたの利益を最大化には繋がりにくいと思いますので、きちんと要望に沿った戦略を立てて戦ってくれるかどうかも大切です。

弁護士費用が高額すぎる場合は再考の余地あり

例えば、着手金が50万円だった場合、それが安いのか高いのかは他の弁護士事務所に相談に行って比較しなければわかりません。「弁護士費用の相場」でも解説していますが、弁護士の着手金や成功報酬は自由に決められますので、なかなかに幅もあります。

全国平均は「着手金:29.3万円」「成功報酬金:31.4万円」となっていますが、協議離婚時なのか、離婚調停時なのか、あるいは裁判離婚時に弁護士を雇うのかで弁護士費用も変動しますので、相談に行った際には、必ず弁護士費用を確認しましょう。

最後は相性が大事

弁護士も人間ですので、やはりあなたとの相性もあります。自分が『良いな』と思える弁護士かどうかは、実際に会ってみないと分かりませんし、弁護士と話をしている中で『態度』や『話し方』などで気になることがあれば、すぐには契約をせず、他の弁護士にも会ってみることをおすすめします。

弁護士の選び方に関する詳しい内容は「離婚が得意な弁護士に相談する為の探し方と選び方の全知識」をご覧ください。

 

弁護士にモラハラの解決を依頼した場合の弁護士費用

弁護士費用の基本は「相談料」「着手金」「成功報酬」の3つですが、相談料は最近では無料が基本ですので、あまり深く考えなくても良いでしょう。問題は着手金と成功報酬金ですね。

着手金の相場は20万円〜40万円の間かと思いますが、成功報酬金は事務所でどのように設定しているかにもよりますので、一概には言えないものの、着手金の10%〜20%になることが多いようです。さらに、弁護士に依頼したタイミングが協議離婚なのか、離婚調停なのか、離婚裁判なのかでも費用は変わってきます。

協議離婚の場合

相談内容が相手との任意交渉だけであれば、着手金は10~20万円程度、成功した場合の報酬が10~20万円程度です。

離婚調停の場合

もし離婚調停に発展した場合、着手金は20〜40万円程度、成功報酬は20万円程度といったところが相場となっています。

離婚裁判の場合

離婚裁判に発展してしまった場合は、着手金、成功報酬ともに30万円前後と言えますが、離婚調停の段階から同じ弁護士に依頼をしていた場合、減額の期待ができます。
参考:離婚が得意な弁護士の費用相場と弁護士費用を安く抑える手順

 

モラハラが得意な弁護士の探し方

弁護士の探し方としては大きく分けると下記の5つがあります。

  1. 知人や友人に紹介してもらう
  2. 弁護士会からの紹介をうける
  3. 法テラスから弁護士を紹介してもらう
  4. インターネットから検索して個別の弁護士を探す
  5. タウンページの利用をする

参考:離婚問題が得意な弁護士の探し方5選

一番簡単なのはインターネット経由で「モラハラ 弁護士」とご検索いただくのが良いかと思います。インターネットで弁護士を探す最大のメリットは、その弁護士事務所が何を得意としているかがすぐに分かることですね。

自身の強みを打ち出すことは、今は主流となっているものですので、できればモラハラ、離婚問題に注力している弁護士のみを掲載しているポータルサイトなどが狙い目です。そもそも別の分野を扱う弁護士が掲載されていないので、安心して選ぶことができるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか、モラハラ離婚の問題を弁護士に相談するメリットなどを解説してきましたが、やはり最も大きなメリットは「弁護士はあなたをモラハラから守ってくれる」というものではないでしょうか?

精神的な苦痛は時に肉体的な苦痛をはるかに凌駕しますし、うつ病などに発展する可能性も少なくありませんので、離婚しようと思うのであれば、一刻も早く弁護士に相談されることをおすすめします。